与論島でホームページのリニューアルを考えているなら、まず「お客様が困っていないか」で判断してください。見た目が古いことより、スマートフォンで読めない、情報が古いままといった実害のほうが問題です。そして、必ずしも全部を作り直す必要はありません。この記事では、リニューアルを検討したほうがよいサイン、作り直す範囲の決め方、島ならではの注意点、費用と進め方の目安を解説します。すでにホームページを持っていて、そのままでよいか迷っている島内の事業者に向けた内容です。
リニューアルを考えたほうがよいサイン
判断の基準は、デザインの新しさではありません。訪問した人が困っているかどうかです。次の項目を確認してみてください。
- スマートフォンで開くと文字が小さい、横にはみ出す
- アドレスバーに鍵マークが出ない(SSL未対応で警告が出る)
- 営業時間・料金・定休日が古いまま直せていない
- 自分たちで文章や写真を更新できない
- 表示に時間がかかり、開く前に閉じられている
- 問い合わせ手段が電話番号だけになっている
1つでも当てはまるなら、検討を始める時期です。3つ以上当てはまるなら、部分的な修正では追いつかない可能性があります。
注意
SSL未対応のサイトは、ブラウザに「保護されていない通信」と表示されます。宿泊や予約の問い合わせをためらう理由になるため、ここは最優先で直したい項目です。
「見た目が古い」だけなら急がなくてよい
デザインの流行は数年で変わります。ただ、流行に合わないことと、使いにくいことは別です。情報が正しく、スマートフォンで問題なく読めるなら、慌てて作り直す必要はありません。直す優先順位は、見た目より先に「読めるか」「正しいか」で決めましょう。
更新できない状態は、静かに損をしている
「制作会社に頼まないと直せない」「頼んでも数週間かかる」。この状態が続くと、更新自体をあきらめてしまいます。営業時間の変更や臨時休業を載せられず、来訪した人が閉まった店の前に立つ。こうした取りこぼしは、数字に表れないまま積み重なります。
問い合わせが来ない原因は、サイトの外にもある
「問い合わせが来ないから作り直したい」という相談はよくあります。ただ、原因がサイトの中にあるとは限りません。そもそも検索結果に出てきていない、地図サービスに情報が載っていない、といったケースもあります。作り直す前に、店名や「与論島 業種名」で検索してみてください。自分のサイトが出てこないなら、直す場所はデザインではありません。
全部作り直さなくてよいことも多い
リニューアルと聞くと、一から作り直す前提で考えてしまいがちです。実際には、直す範囲を選べます。
| 範囲 | 内容 | 期間の目安 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 部分修正 | SSL対応、料金や営業時間の更新、スマートフォン表示の調整 | 数日〜2週間 | 構成に不満はなく、困りごとが限定的 |
| 作り替え(中身は流用) | 今の文章・写真を活かして、作りとデザインを新しくする | 1か月前後 | 内容は使えるが、更新できない・表示が古い |
| 全面リニューアル | 構成から見直し、写真・文章も作り直す | 1〜2か月 | 事業内容が変わった、伝えたいことが変わった |
今のサイトから引き継げるもの
作り直す場合でも、ゼロからにはなりません。次のものは引き継げます。
- ドメイン(同じアドレスを使い続けられます)
- これまでに撮った写真や、書いた文章
- 検索エンジンからの評価(同じアドレスを保ち、適切に引き継いだ場合)
逆に、アドレスを変えたり、ページを大幅に減らしたりすると、検索からの流入が一時的に落ちることがあります。事前に制作会社と相談しておきましょう。
POINT
「気になるところを全部直す」と決める前に、困っている順に並べてみてください。上から2〜3個直すだけで解決することもあります。
与論島だからこそ気をつけたい点
島で商売をしている場合、優先すべき項目が本土とは少し変わります。
見る人の多くは、島外からスマートフォンで調べている
宿や飲食店、体験サービスを探している人の多くは、旅行の計画段階で調べます。移動中や宿泊先での閲覧も少なくありません。パソコンで整えた見た目より、スマートフォンでの読みやすさを優先しましょう。料金、営業時間、予約方法。この3つがすぐ見つかる形になっているかを確認してください。
通信環境が良くない場所でも開ける軽さにする
島内でも場所によっては電波が不安定になります。大きな写真を並べたページは、読み込みに時間がかかります。写真は必要な枚数に絞り、軽く書き出してもらいましょう。動画の自動再生も、通信量の面で避けたほうが無難です。
変わりやすい情報は、自分で直せる形にする
船や飛行機の運航状況、季節による営業時間の変更、臨時休業。島の商売では、こうした変わりやすい情報が多くなります。お知らせ欄だけでも自分で書き換えられる作りにしておくと、運用がぐっと楽になります。すべてのページを自由に編集できる必要はありません。よく変える部分だけで十分です。
場所と行き方は、地図だけに頼らない
島では、住所や地図だけでは場所が伝わりにくいことがあります。目印になる建物からの道順、港や空港からのおおよその所要時間、駐車できる場所。こうした情報を文章で添えておくと、初めて訪れる人が迷いません。レンタカーやバイクで動く人が多い地域であれば、その前提で書いておきましょう。
繁忙期に工事を重ねない
リニューアル作業中は、一時的に表示が不安定になることがあります。観光の繁忙期と重ならないよう、日程を組みましょう。相談から公開まで1〜2か月かかることを考えると、閑散期に着手して繁忙期前に公開するのが現実的です。
リニューアル前に決めておくこと
発注前の準備で、仕上がりと期間が大きく変わります。次の4つを先に決めておきましょう。
- 目的を1つに絞る(問い合わせを増やす/予約につなげる/求人を出す/信頼してもらう)
- 掲載する写真を用意する(無ければ撮影が必要か相談する)
- 更新する担当者と頻度を決める
- 公開したい時期を決める
特に大事なのは1つ目です。目的が複数あると、ページの構成が散らかります。まずは一番大きな目的を決めて、それに合わせて構成を考えてもらいましょう。
補足
着手前に、今のドメインとサーバーの契約名義、管理画面のログイン情報の所在を確認してください。以前の制作会社の名義になっていると、移行に手続きと時間がかかります。連絡が取れなくなっている場合は、その前提で進め方を相談しましょう。
今のサイトの困りごとを書き出しておく
相談の前に、困っている場面をメモしておきましょう。「スマートフォンで料金表が見づらいと言われた」「営業時間を変えたいのに直せない」「予約の電話で毎回同じ質問をされる」。具体的な場面が並ぶほど、直す範囲を絞り込めます。実際に、お客様から言われた言葉をそのまま書いておくのがおすすめです。作り手側が想像で補うより、はるかに正確な材料になります。
写真は思っている以上に効きます
島の宿や飲食店では、写真が決め手になります。海の色、料理、部屋の様子。スマートフォンで撮ったものでも、明るい時間に撮り直すだけで印象が変わります。掲載する写真を先に選んでおくと、制作もスムーズに進みます。
費用と進め方の目安
費用は範囲によって幅があります。部分修正なら数万円から、作り替えなら数十万円が一般的な目安です。金額だけでなく、含まれる作業範囲を必ず確認してください。
進め方の流れ
- 現状確認:今のサイトの困りごとと、直したい優先順位を整理する
- 目的の整理:誰に何を伝えるサイトにするかを決める
- 構成・デザインの確認:ページの並びと見た目の案を確認する
- 制作:文章と写真を用意しながら組み立ててもらう
- 確認:スマートフォンでの表示、リンク、問い合わせフォームの動作を確認する
- 公開:ドメインを切り替えて公開する
- 公開後:更新の練習をして、自分で直せる状態にしておく
島外の会社に頼む場合に確認すること
島外の制作会社に依頼するのは、珍しいことではありません。オンラインの打ち合わせで進められます。ただし、次の点は事前に確認しておきましょう。
- 打ち合わせはオンラインで完結するか、来島が必要か
- 写真は自分たちで撮るのか、撮影を依頼できるのか
- 公開後の更新は、どこまで自分たちでできるか
- 不具合が出たときの連絡方法と、対応にかかる日数
島に拠点や縁のある会社であれば、季節による営業の変化や、島の商売の事情を説明する手間は少なく済みます。Webサイト制作を専門にしている会社に、そうした背景も含めて相談する方法もあります。
公開したあとにやっておくこと
公開して終わりにせず、次の3つを済ませておきましょう。古いページのアドレスが変わる場合は、新しいページへ自動で転送する設定を入れてもらいます。名刺やチラシ、SNSのプロフィールに載せているアドレスも確認します。そして、実際に自分で1回更新してみてください。公開直後なら、分からない点をその場で聞けます。数か月後に思い出しながらやるより、ずっと早く身につきます。
作り直すこと自体が目的にならないように。直したいのはサイトではなく、お客様が困っている場面です。
まとめ
与論島でホームページのリニューアルを考えるときは、次の順に確認してみてください。
- 判断の基準は見た目の古さではなく、お客様が困っているかどうか
- スマートフォン表示、SSL、情報の正確さが最優先
- 全部作り直す必要はなく、部分修正で足りることも多い
- ドメインと写真、これまでの検索評価は引き継げる
- 変わりやすい情報は、自分で直せる形にしておく
- 着手は閑散期に、公開は繁忙期の前に
今のサイトのどこに困っているかが分かれば、直す範囲はおのずと決まります。まずは自分のスマートフォンで自社のサイトを開き、料金と営業時間と問い合わせ先にすぐたどり着けるか試してみてください。判断に迷う場合は、Webサイト制作を手がける会社に現状を見てもらい、直す範囲を一緒に整理する方法もあります。

